新座頭市物語 折れた杖

監督:勝 新太郎

エンタメ度
★★

暗さ
★★★★

いつもと違う度
★★★★★

勝新の「座頭市シリーズ」は大好きで映画は全部見てる。「座頭市シリーズ」というとエンターテイメント志向の作品がほとんどだが、この「折れた杖」は勝新自ら監督しているだけあって、いつもとはかなり違うことをやっているって感じ。

撮り方とか表現もかなり斬新な事をやっている。(さすがは「警視K」とか、あの時代にはあまりにも先走りしすぎの勝新!!)雰囲気的にはかなり暗い。大映のころの「座頭市シリーズ」のイメージとは全然逆といっていいだろう。一番最後につくられた勝新が監督したやつにちょっと感じが似てるかな・・。

市は両腕潰されてラストシーンは手首に刀を縛りつけて反撃。殺陣が先にたった演出もしていない。はっきり言って大衆に向けたつくりではないと思う。

シリーズ中最もみたあと後味の悪さがのこる作品かもしれないがそれだけに強烈に印象に残る一品であることはまちがいない。私的にはおすすめ。だけどなるべく「座頭市海を渡る」「座頭市鉄火旅」の2本をみてからみてね!座頭市初心者の方は。(2003.9.23)

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